世の中には、たくさんの情報が溢れかえっています。
『情報弱者』とは文字通り、そうした情報に疎く弱い人のことを指します。
僕は以前の仕事柄、これに該当する人としょっちゅうやり取りしていたのですが、その時に常に感じていたのは情報弱者からお金を搾取する世の中の残酷さでした。
この記事では、なぜ情報弱者から抜け出す必要があるのか、またどのように情報弱者から抜け出せば良いのかということを説明します。
情報弱者でいることで被る不利益
まず、情報弱者でいることはなぜ良くないのかを、以下で順番にお話します。
知らぬ間に搾取される
電子決済・二段階認証・サブスク…
上記はITの知識がある人ならばすぐ分かる言葉です。
しかし、情報弱者はこれの意味が分からず、言葉が出てきた時点で「?」となります。
日本語であり読み方も分かるのに、その意味だけが分からない。
仮にこれがお金の損得に直接関わることだったら、意味が分からないだけで損をする可能性が大きくなります。
そして世の中にある一部の企業は、そのような情報弱者を狙ってサービスを展開しています。
ビッシリと書かれた分かりにくい利用規約、複雑な料金体系など、情報弱者にとっては理解が難しいものばかり。
しかし情報弱者は深く考えず、それをちゃんと理解しないまま「早く使いたい!」という一心で同意してしまいます。
これでは自分から搾取されに向かっているようなものです。
同じ失敗を永遠に繰り返す
情報弱者は、1度失敗しているにも関わらず、同じ失敗を繰り返す傾向があります。
原因は様々ですが、例として「なぜ失敗したのか」や「どうすれば次から失敗せずに済むのか」などをしっかり考え学ばずに、そのまま過ごしてしまうからです。
彼等は自分が理解できないものや分からないことがあっても、自分で調べたり確認しようとはしません。
「誰かに聞けばいい」という精神が常にあるため、ひたすら受動的でしかないのです。
しかし、世の中自ら動かない限り、何の見返りもなく常に最新の情報を教えてくれる人はいません。
情報弱者はそうしたこともあまり分かっておらず、ずっと同じ失敗をし続けるのです。
思考能力・判断能力が落ちる
情報弱者でい続けることは、自分で考えたり学んだりするのを放棄することにも繋がります。
すると本来備わっていたはずの思考能力や判断能力が低下し、騙されやすくなったり嘘に振り回されやすくなる可能性が高まります。
よく「自分は大丈夫」という根拠のない自信を持っている人がいますが、今の世の中誰もがそうした被害に遭う可能性があって、大丈夫と言い切れる人などいません。
むしろそのように自分を過大評価している人こそ、付け入りやすく簡単にやられてしまったりします。
情報弱者の最大の欠点は、自分が情報弱者であるという自覚がなく、危機感がないところにあります。
まずはその考えを改めるところからは始まるのです。
自分より上を見ずに下を見続け危機感が無い
情報弱者の最大の欠点は、自分が情報弱者であるという自覚がなく、危機感がないところにあります。
何事においても、自分より上がいれば下もいます。
上を見ればキリがないのと同様に、下を見てもキリがありません。
そこで上を見る分には問題ないのですが、情報弱者は下を見がちなことが多いです。
そして「あの人に比べればマシ」と安堵し、そのまま過ごしてしまうのです。
情報弱者から抜け出すために必要なこと
以上の通り、情報弱者から抜け出さない限り、様々な損をする可能性が高いことはお分かりいただけたかと思います。
では、そんな状態から抜け出すために何をすべきなのか。
次項から詳細を説明していきます。
お金の勉強をする
『マネーリテラシー』という言葉があるように、近年はお金についての知識(教養)を身に付ける必要性が問われています。
お金は良くも悪くも僕達の生活を大きく左右するので、これを勉強することはとても大切です。
普段何気なく使っているお金について知ることは、情報弱者から抜け出すための大切な一歩。
勉強してみると分かりますが、今まで分かっていたつもりでいたことが、実はたくさんあったんだということを痛感します。
経済の本や新聞を読む
情報が次々と更新されていく現代では、常に最新の経済状況を把握し、取り残されないようにする努力が欠かせません。
芸能人のゴシップや漫画を読むのもいいですが、世の中のこうした情報は必ず確認しておきましょう。
日経新聞は愛読している投資家も多く、ウェブ上でも読むことが可能なのでおすすめです。
毎朝少しでもいいので読む習慣をつけておくと、気が付けばたくさんの情報が頭に蓄積されていることでしょう。
電子機器の使い方を勉強する
パソコン・タブレット・スマホなど、今や多くの電子機器が僕達の生活の中に溶け込んでいます。
しかし、決して少なくない数の人が、これらの機器をロクに使えません。
信じられないかもしれませんが、スマホのホームボタンさえ分からない人もいるくらいです。
これからの時代は、最低限操作ができるようにしておかなければ、どんどん取り残されていくでしょう。
使いこなすまではいかなくても、1人で基本的なことはできるようにしておくことは、自分の身を護ることにも繋がるのです。
情報弱者でいることは自己責任
『自己責任』という言葉が様々な場所やケースにおいて使われるようになり、批判の対象になったのはつい最近のことです。
何でもかんでも本人に責任を押し付けるのは良くありませんが、情報の取捨選択は自分がするしかありません。
また、しようと思えば誰でもある程度の情報に等しくアクセスできる時代に、それをしないのは他でもない自分の責任です。
酷いことを言いますが、人間にとって自分以外の情報弱者がいて、それがどうなろうと知ったことではありません。
ただ、それで損をしたり被害を受けた時に、被害者面で他人に泣きつこうとしても、誰も助けてくれません。
最後に頼りになるのは自分だけ。
それをくれぐれも忘れずに、情報弱者にならないように注意しましょう。
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